この記事では電気回路の電圧源と電流源について説明をします。
電力源として電気回路に必須の要素となりなすので、その特徴をしっかりとり覚えましょう。
【まとめ】電圧源と電流源
電源について
電源とは、電気回路に電流を流し、仕事をさせるための電力を供給する源のことです。
電源の分類方法にはいくつかありますが、ここでは出力方式のみ取り扱います。
電源の出力方式は以下の2つです。
- 電圧源
- 電流源
次にそれぞれについて説明します。
電圧源
電圧源(Voltage source)は、その両端に常に一定の電圧を発生するものです。
また、定電圧源とも呼ばれます。
電圧源の回路記号は以下があります。
このホームページでは直観な分かりやすさと、テキスト等で使われていることから、(a)を基本的に用いています。
電圧源の内部の抵抗は0Ωとなっています。
そのため、電圧源に負荷抵抗を接続しただけの回路だと、抵抗で生じる電圧降下と、電源電圧が等しくなります。
ですが、実際の回路では電圧源に内部抵抗が直列接続されているため、抵抗の電圧降下と電源電圧が等しくなりません。
内部抵抗が大きいほど、負荷に加えられる電圧が小さくなります。
そのため電源回路では内部抵抗を小さくすることが重要となります。
また、電池が切れたり、バッテリーが寒いところだとすぐに切れるのもこの内部抵抗が大きくなるためです。
電流源
電流源(current source)は、常に一定の電流を流すものです。
回路記号は以下があります。
矢印の方向に電流が流れます。
このホームページでは直観な分かりやすさと、テキスト等で使われていることから、(a)を基本的に用いています。
定電流源の電源内部の抵抗は∞、すなわち内部コンダクタンスは0です。
そのため、電流源に負荷コンダクタンスを接続しただけの回路だと、負荷コンダクタンスに流れる電流と、電流源の大きさが等しくなります。
ですが、実際の回路では電流源に内部コンダクタンスが並列接続されているため、負荷コンダクタンスに流れる電流と、電流源の大きさが等しくなりません。
内部コンダクタンスが大きいほど、負荷コンダクタンスに流れる電流が小さくなります。
そのため電流源回路では内部コンダクタンスを小さくすることが重要となります。
電圧源と電流源を含む電源回路の内部抵抗
電圧源の内部抵抗は0であるため、下図のように電圧源と抵抗の直列接続をab端から見た時の抵抗値を求める場合、電圧源は短絡しているものと考えます。
また、実際にはありませんが、下図のように電圧源に抵抗\(R_2\)が並列に接続されている場合、電圧源は短絡と置き換えられるので、抵抗\(R_2\)は無視をすることができます。
電流源の内部抵抗は∞、すなわち内部コンダクタンスは0であるため、下図のように電流源とコンダクタンスの並列接続をab端から見た時の抵抗値を求める場合、電流源は開放しているものと考えます。
また、実際にはありませんが、下図のように電流源にコンダクタンス\(G_1\)が直列に接続されている場合、電流源は開放と置き換えられるので、コンダクタンス\(G_1\)は無視をすることができます。
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