この記事では電気回路の一種である抵抗回路に交流を加える場合について説明をします。
電圧と電流の位相関係がどうなるのかについて主に扱います。
【まとめ】抵抗回路(交流)
最初にまとめです。
抵抗回路における交流電圧と電流の関係
交流回路では電圧と電流の位相が一致するとは限りません。
抵抗回路に交流電圧を加えたときに電流がどうなるのかをここでは説明します。
以下に交流電圧源に抵抗を接続しただけの簡単な抵抗回路を示します。
電源の電圧\(v\)[V]を次式で表します。
ここで、\(V_m\)は最大振幅[V]、\(\omega\)は角周波数[rad/s]、\(t\)は時間[s]、\(\varphi\)は位相[rad]を表しています。
オームの法則より、この抵抗回路の電流\(i\)は電圧を抵抗で割ることで求めることができます。
上式を見ると、電流と電圧の位相は同じ\(\varphi\)となっていることが分かります。
すなわち、抵抗に交流電圧を加えたとき、抵抗に流れる電流の位相は加えた電圧の位相に等しいということです。
抵抗回路のフェーザ表示
上記の抵抗回路をフェーザ表示で計算した場合は以下となります。
こちらでも電圧と電流でフェーザの大きさが\(V_m\)と\(I_m\)で異なるだけで、位相は\(\varphi\)と同じであることが分かります。
抵抗回路の波形とベクトル図
最後に波形とベクトル図がどうなるのかを示します。
以下の例は位相\(\varphi=0\)[rad]、\(V_m=1\)[V]、\(I_m=0.5\)[A]、\(R=2\)[Ω]の場合です。
ベクトル図では電圧、電流共に実軸上にベクトルが引かれます。
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