段落と違うパラグラフの書き方

文章の書き方
この記事ではパラグラフの書き方について説明します。
文章を書くとき、段落を区切って書いているのに読みやすくならず悩んでいないでしょうか。
読みやすくするためには段落ではなくパラグラフで文章を書く必要があります。
パラグラフは段落と違い論理的に区切るため文章が読みやすくなります。
パラグラフの書き方を理解し、分かりやすい文章を書けるようになりましょう。
【まとめ】 段落と違うパラグラフの書き方

最初にまとめです。

段落と違うパラグラフの書き方 まとめ

はじめに

パラグラフは日本語だと段落と呼ばれます。
段落は長い文章を分ける区切り、または複数の文の塊のことです。
パラグラフは段落と全く同じではなく、文章を論理的に区切るものです。

パラグラフの書き方には4つのポイントがあります。
①1つのパラグラフには1つのトピックだけ書く、②パラグラフの構造にはテンプレートを用いる、③パラグラフ同士をつなげて書く、④パラグラフの体裁を合わせる、の4つです。

以降でパラグラフの書き方を順に説明します。

パラグラフの書き方①:1つのパラグラフに1つのトピック

書き方の1つ目は、1つのパラグラフに1つのトピックだけ書くということです。論点が絞られるため文章は分かりやすく、論理的になり、読み手が短時間で読めるものとなります。

1つのパラグラフに1つのトピックだけ書かれていると、途中で話題が変わらないため読み手にとって分かりやすい文章になります。
書き手があれこれ話題を混ぜて書くことも防げるため、論理的な文章に仕上がります。
複数のパラグラフにまたがって同じトピックが書かれているということもありませんので、読み手は興味がない内容についてパラグラフ単位で読み飛ばすことが可能となり、文章を短時間で読めるようになります。
パラグラフにトピックが2つ以上入っていたら、パラグラフを分けるようにしましょう。

パラグラフの書き方②:パラグラフの構造にはテンプレートを用いる

書き方の2つ目は、パラグラフの構造にはテンプレートを用いるということです。最初に要約文、次に補足情報をつなげて書いていき、全体として4~8文にまとめることで、文章は論理的かつ分かりやすいものとなります。

最初にそのパラグラフで主張したいことを1文に要約して書きます。
要約とは複数ある事柄を抽象化することです。
例えば、『サプリAには血圧を下げる、基礎体温を上げる、腸の働きを活発にする効果がある』なら、いずれも健康に関することと抽象化できますので、要約すると『サプリAは健康に良いと』なります。
要約にはキーワードを含めるようにしましょう。
キーワードがあると読み手はそこが重要な点だと認識し、記憶されやすくなります。
書き手もキーワードを次の文やほかのパラグラフとのつなぎに使うことができるため、文章を論理的にすることができます。

補足情報としては、理由、根拠を書きます。
より詳しく説明する場合は具体例や解釈も付け加えましょう。
要約の主張について補足情報があることで、文章が論理的になり説得力も増します。

要約と補足情報の文は並列か直列につなげます。
並列なら最初の要約文で要素を全て挙げ、補足情報で要素について説明します。
イメージは次のような感じです。『AにはB,C,Dがある。Bは~。Cは~。Dは~。以上、B,C,DよりAとなる。』
直列なら最初の要約文で原因と結論を述べ、補足情報で原因から結論に至るまでの過程をつなげて書きます。
イメージは次のような感じです。『AならばDである。AはB。BはC。CはD。よってAならばDとなる。』

以上の要約と補足をあわせて4~8文にまとめます。
人間が一度に記憶できる情報量が7個程度ですので、それより多くなると分かりにくい文章となってしまいます。
逆に文の数が少ないと、読み手は根拠が乏しいと感じるでしょう。
また、パラグラフごとに文の数に大きな差があると、観点に偏りがあったりするように見えて論理的ではないと判断されますので注意しましょう。

パラグラフの書き方③:パラグラフ同士をつなげる

書き方の3つ目は、パラグラフ同士をつなげるということです。関係を明らかにしてつなげて書くことで文章は論理的になり、読み手に取って分かりやすいものになります。

パラグラフ同士は並列か直列につなげます。
並列の場合、総論のパラグラフで全体構成を説明し、各論のパラグラフで詳細を説明します。
必ず総論で各パラグラフのキーワードを出し、出した順番に各論を説明します。
直列の場合、総論のパラグラフで原因と結論を説明し、各論のパラグラフで原因から結論までを詳細に説明します。
パラグラフを書くときは、必ず前のパラグラフのキーワードから書き始めます。
このように書き手がパラグラフ同士の関係を理解し、つなげることを意識して書くことで文章は論理的になります。
文章のつながりが明らかになると、読み手はつながりを追いやすいので、分かりやすい文章となります。

パラグラフの書き方④:パラグラフの体裁を合わせる

書き方の4つ目は、パラグラフの体裁を合わせて書くということです。区切りがはっきりとして構成が明確になるため、文章が分かりやすくなります。

パラグラフの体裁を合わせるとは、具体的には区切りと見出しの付け方をパラグラフ同士で合わせるということです。
区切りの付け方をラフなものからオフィシャルなものへと並べると、①パラグラフ間に空白行を入れる、②空白行を入れ、パラグラフの先頭を1字下げる、③先頭を1字下げるのみ、④空白行を入れ、見出しを付け、先頭を1字下げる、となります。
見出しにはパラグラフのキーワードを必ず入れましょう。
なるべく番号付けも行い、論点の数が分かるようにします。
このように区切りと見出しの付け方を合わせると、文章が分かりやすいものとなります。

おわりに

以上が文章の組み立て方です。

パラグラフは文章を論理的に区切るもので、書き方には4つのポイントがあります。
①論点を絞るために1つのパラグラフに1つのトピックだけ書く、②要約と補足をパラグラフの構造のテンプレートとする、③関係を明らかにしてパラグラフ同士をつなげる、④区切りを明確にしてパラグラフの体裁を合わせる、の4つです。

参考文献

以下が参考にした文献です。
例文も豊富に書いていますので、ぜひご覧ください。

別所栄吾:ロジカルな文章の書き方超入門 (初版1刷), ディスカヴァー・トゥエンティワン(2021)
小笠原信之:伝わる!文章力が身につく本(初版3刷), 高橋書店(2011)
倉島保美:書く技術・伝える技術(初版),あさ出版(2020)

コメント

タイトルとURLをコピーしました