文章構成の型の種類と用途を知ればビジネス文章を効率的に書ける

文章の書き方
この記事では文章構成の型の種類と用途について説明します。
文章を作成する際に、どのように書けばいいのか分からなかったり、起承転結で書こうとして上手くいかなかったりしたことはないでしょうか。
それは文章構成の型の種類を知らないか、起承転結だけ知っているからかも知れません。
起承転結以外の文章構成の型の種類と用途を知れば今よりずっと文章を書きやすくなります。
用途に合った文章構成の型を選び、すらすらと文章を書けるようになりましょう。
【まとめ】文章構成の型の種類と用途を知ればビジネス文章を効率的に書ける

最初にまとめです。

文章構成の型の種類と用途を知ればビジネス文章を効率的に書ける まとめ

はじめに

文章を作成する場合、用途に合った文章構成の型を用いましょう。

用途に適した文章構成の型を用いると、文章を書きやすくなり、文章が論理的になります。
どの内容をどの順番で書けばいいのか迷わずに済むため、文章を書くスピードが上がり、論点が明確になります。

文章構成の型の種類には、初等・中等教育で教わる①起承転結型構成、大学で論文を作成する際に教わる②三段型構成、社会に出てから必要とされる③逆三角型構成と④PREP型構成があります。
以降で順に説明します。

面白み重視の起承転結型構成

起承転結型構成は『起』→『承』→『転』→『結』と書き、文章に面白みを持たせることができるため、芸術作品等で用いられます。

起承転結型構成は初等・中等教育で文章構成の基本として教えられたかと思います。

『起』で主テーマを提示し、『承』で主テーマについて追加説明を行い、『転』で内容を一転させ、『結』で全体をまとめて結ぶという構成になっています。

『転』で話の流れを変化させ、『結』でオチを付けることができるので、文章に面白みを持たせることができます。

用途は芸術作品等であるため、ビジネス文章には全く向いていません。
加えて、元々漢詩の一種である絶句の構成であるため、芸術作品でも主流の構成ではないという点にも注意して下さい。

論理重視の三段型構成

三段型構成は序論→本論→結論と書き、文章を論理的にすることができるため、論文等に用いられます。

三段型構成は大学で論文を書く際に教わった人もいるかも知れません。

序論で論点を提示し、本論で論点を論証して一つの主張を導き出し、結論で主張と論証を要約して述べるという構成になっています。
序論ではテーマに即して絞り込んだ論点(疑問点)を、論点にした理由及び本論で論証する観点と合わせて述べます。
本論では具体例やデータなどの根拠を基に多角的観点から考察を行い、論理的に一つの主張を導き出します。
結論では序論の論点に対する答えが本論の主張になることとその根拠をまとめて述べます。

序論の一つの論点が結論の一つの主張に結びつくため文章の趣旨が一貫し、本論でも論点についてのみ述べるため、論理的な文章にすることができます。

用途は主に論文となります。
ビジネス文章を三段型構成で書くと細かすぎて読めないと言われる場合もあるので注意しましょう。

効率重視の逆三角型構成

逆三角型構成は結論を含む総論→各論→結論の順に書き、効率よく情報伝達ができるため、報告書等に用いられます。

逆三角型構成は社会に出てから初めて教えられた人も多いと思います。

総論で目的と要約を述べ、各論で根拠について補足説明を行い、結論で再度主張と根拠の要約を述べます。
総論で述べる目的は背景と問題点(論点)で、要約は結論とする主張とその根拠で構成します。30秒で読める7~14文程度にまとめ、かつ、文章全体を読まなくても全体像を把握できるだけの情報を詰める必要があります。
各論は総論で述べた根拠の数だけ書きます。総論で述べていない根拠を新たに追加してはいけません。各論の最初に根拠の要約を深堀して書きます。重要であれば数値まで記載します。その後に実例、データ、調査結果などの補足説明を追加していきます。
結論は総論と各論で述べた内容を繰り返すに止めます。総論、各論と内容が異なってはいけませんし、総論、各論にはない新規の内容を出してもいけません。また、短い文章でしたら省略することもできます。

逆三角型構成で文章を作成すると、総論を読むだけで必要最低限の情報が読み手に伝わり、詳細を読み進めるかどうか判断できるため、効率的に仕事を進めることができます。
用途はビジネス文章、中でも報告に向いています。また、新聞等も逆三角型構成で書かれています。

説得力重視のPREP型構成

PREP型構成は要点→理由→例示→要点の順に書き、説得力を高めることができるため、プレゼンテーション等に用いられます。

PREP型構成も社会に出てから初めて教えられた人が多いと思います。

要点(Point)で結論、理由(Reason)で結論の根拠、例示(Example)で根拠を実証するサンプルの紹介、要点(Point)で再度結論を述べます

PREP型構成は結論から入るため文章の主張が明確であり、理由に加えて例示もあるため説得力のある文章に仕上げることができます。
また、例示、理由、結論と並び変えることで主張の強さが弱まるため、相手によって対応を変えることができる柔軟性もあります。
用途はビジネス文章、中でも提案を行うプレゼンテーションに向いています。また、Web記事の商品紹介もPREP型構成で書かれているものが多いです。

おわりに

以上が文章構成の型の種類と用途です。

用途に適した文章構成の型を用いれば何を書けばいいのかはっきりとし、書きやすくなります。
芸術作品の場合は起承転結構成、論文の場合は三段型構成、ビジネス文章の場合は逆三角型構成かPREP型構成を選択するとよいでしょう。

参考文献

以下が参考にした文献です。
例文も豊富に書いていますので、ぜひご覧ください。

鈴木良治:SEO対策のためのWebライティング実践講座(初版),技術評論社(2016)
倉島保美:書く技術・伝える技術(所何),あさ出版(2020)
別所栄吾:ロジカルな文章の書き方超入門 (初版1刷), ディスカヴァー・トゥエンティワン(2021)
藤原将:「文章起業」で月100万稼ぐ (初版3刷), 大和出版(2022)
小笠原信之:伝わる!文章力が身につく本(初版3刷), 高橋書店(2011)
桐生稔:説明の一流、二流、三流 (初版),明日香出版社(2021)
山口拓朗:伝わる文章術見るだけノート(初版), 宝島社(2021)

 

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