この記事では電気回路の一つである直流回路の電力について、演習問題の解説をします。
負荷抵抗で消費する電力が最大となる条件について必ず出題されますので、しっかり覚えましょう。
直流回路の電力計算
抵抗\(R\)に電圧\(V\)が加えられ電流\(I\)が流れているとき、抵抗\(R\)で消費される電力\(P\)は次式となります。
\(P=VI\)
上式はオームの法則\(V=IR\)より次式に変形ができます。
\(P=VI=RI^2=V^2/R\)
抵抗\(R_L\)に内部抵抗\(r\)、理想電圧源\(E\)の電源を接続したとき、抵抗\(R_L\)で消費される電力\(P_L\)は次式となります。
\(P_L=E^2{\cdot}R_L/(R_L+r)^2\)
電力が最大となる条件は\(R_L=r\)ですので、最大電力\(P_{\mathrm{max}}\)は次式で表されます。
\(P_{\mathrm{max}}=E^2/4r\)
以下のページでも説明していますので参考にして下さい。
問題のパターン
試験問題等で出される場合、以下のパターンがあります。
- 抵抗、電圧、電流の3つのうち2つが与えられている条件で電力を計算する
最も初歩な問題です。
演習問題1の(a)が該当します。 - 抵抗が直列接続された回路で電力を計算する
頻繁に出る問題です。
演習問題1の(b)が該当します。 - 抵抗が直列+並列接続された回路で電力を計算する
頻繁に出る問題です。
演習問題2が該当します。 - 許容電力を満たす電流値、抵抗値を計算する
まれに出題されます。
演習問題3が該当します。 - 最大電力の条件を用いる
頻繁に出る問題です。
演習問題4が該当します。
演習問題1
出典:令和3(2021)年度 第三種電気主任技術者試験 理論科目 B問題 問16
演習問題2
出典:令和元(2019)年度 第三種電気主任技術者試験 理論科目 A問題 問6
演習問題3
出典:平成30(2018)年度 第三種電気主任技術者試験 理論科目 A問題 問5
演習問題4
出典:令和3(2021)年度 第三種電気主任技術者試験 理論科目 A問題 問7
その他
電気回路全般については以下をご覧下さい。
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