文章を論理的に書くことができずに困っていないでしょうか。
文章を論理的にする方法は書く前にあります。
書く前に論理的な結論を出せていれば文章も論理的になります。
この記事を読んで自他ともに納得できる文章を書けるようになりましょう。
目次
【まとめ】 書く前に結論を出してビジネス文章を論理的にする方法
最初にまとめです。
はじめに
ビジネス文章を論理的にするには、文章を書く前に論理的な結論をきちんと出しておく必要があります。
ビジネス文章は結論から書き始めるため、結論があり、かつ論理的であれば以降の文章も論理的になります。
論理的な結論を出すためには、まず根拠となる情報が必要です。
必要な情報の収集を行い、集めた情報をグルーピングして整理します。
情報収集・整理の後、演算法または帰納法により論理的な結論を出します。
以降でそれぞれについて順に説明していきます。
なぜ文章を書く前に結論を出すのか
文章を書く前に結論を出す理由は、ビジネス文章では結論、根拠の順に書いていく形が基本であるためです。最初の結論が論理的であれば後はその結論を支える根拠を書くだけなので、自然と文章全体が論理的になります。
ビジネス文章は娯楽文章と異なり、大事なことから書いていきます。
仕事を行う上で大事なことは相手にアクションをとってもらう、例えば承認してもらう、買ってもらう、作業してもらうことです。
アクションをとるためには結論が必要で、その結論は論理的に納得できるものでなければなりません。
次に、読み手が納得してアクションを行ってくれる、そんな論理的な結論を出す方法を説明します。
情報収集の方法
情報収集では、ねらいを意識し文章を書くために必要な情報だけ多く集めます。
情報は本、資料、調査結果、人から聞いた話、Webなどから入手することができます。
自分で上手く集められない場合は、誰かに協力してもらい、ブレインストーミングでアイディアを出してもらうといいでしょう。
だだし、闇雲に集めると時間がかかり過ぎたり、情報過多で混乱したりします。
読み手やテーマを意識し、ねらいを合わせてから作業を行いましょう。
類似の文章やQAがあるなら参考にして、どんなことを書いているのか、聞かれているのかを調べてから情報収集を始めるとスムーズにいきます。
情報整理の方法
情報整理では、集めた情報を書き出してグルーピングし、要約文と見出しを付けます。
情報整理とは多数ある事実を抽象化する作業です。
例えばテーマを衣類とし、衣類をたくさん集めてから『服を分類し』、セーター、マフラー、手袋、コートなどの『冬に着る温かい服』をまとめて『冬服』の箱に入れたとします。
ここで、『服を分類する』作業がグルーピング、『冬に着る温かい服』がグループを抽象化した要約文で、『冬服』が要約文をさらに抽象化した見出しです。
文章を書く前にも同様の作業を情報整理で行います。
論理的な結論を出す方法
論理的な結論は、整理した情報を結び付けてから演算法または帰納法により導き出します。
整理しただけでは情報は孤立したままなので、相互の関係を結び付けていきます。
構成などの包含関係があるのか、時系列などの因果関係があるのかを明確にします。
孤立したままの情報が残った場合、それは不要な情報なので思い切って捨てます。
情報を結び付けたら、演算法または帰納法により結論を導き出します。
あらゆる論理展開は演算法、帰納法の2つを組み合わせて成り立っています。
演算法はルールと観察事項を結び付けて結論を必然的に導きだします。
帰納法は複数の観察事項からルールや妥当なことを結論として導き出します。
演算法は結論が自動的に導き出されますが、帰納法は結論を導き出すのに想像力が必要となるため、帰納法の方が難しい手法です。
おわりに
以上が書く前に結論を出してビジネス文章を論理的にする方法です。
ビジネス文章は論理的な結論から書き始め、残りは結論を支える根拠を書くことで論理的になります。
論理的な結論は、情報収集・整理を行い、情報を結び付け、演算法と帰納法を組み合わせることで得られます。
参考文献
以下が参考にした文献です。
例文も豊富に書いていますので、ぜひご覧ください。
小笠原信之:伝わる!文章力が身につく本(初版3刷), 高橋書店(2011)
別所栄吾:ロジカルな文章の書き方超入門 (初版1刷), ディスカヴァー・トゥエンティワン(2021)
グロービス経営大学院:グロービスMBAクリテイカル・シンキング(3版), ダイヤモンド社(2015)
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